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クラシックギター/Martin K.Yairi アコースティックギター/ウクレレ 専門店のスタッフブログです。
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←アントニオ・デ・トーレス

本日はギターマニア垂涎のアイテムである「アントニオ・トーレス」についてお送りさせていただきます。
アントニオ・デ・トーレスは現在のクラシックギターの原型となるモダンギターを製作した、クラシックギター製作において絶対的な人物です。
それまでのギターは19世紀ギターと呼ばれる小振りで音量が乏しく、大勢の観衆の前での演奏には不向きとされておりましたが、トーレスはボディの大きさ、扇状に配列される力木などのシステムを確立させました。

まさに、「銘器中の銘器!」この楽器無くしては現代のギターが確立されていないと言われるほど歴史的価値のある楽器なのです。

ギターのストラディバリウスと呼ばれており、生涯製作本数が154本と少ないにも関わらず木工の精度が極めて高く、フランシスコ・タルレガ、ミゲル・リョベートなどが使用していた等、話題に事欠かないギターですが、詳しくは、ホセ・ルイス・ロマニリョスが執筆した「アントニオ・デ・トーレス ギター製作家 その生涯と作品」をお読みいただければお解りいただけます。興味のある方はご覧ください。当店でも販売しております。

そんな、アントニオ・トーレスですが、本日、幸運にも弾かせて頂く機会がありましたので、皆様にご紹介させていただきます。

 トーレスを抱えてご機嫌のワタシ→

 ←トーレスのラベル。下にはバルベロのラベルが・・・

私が抱えているのは1876年製のトーレス。もちろん本物です!
これは、前述のトーレス本の35ページに掲載されている11弦ギターそのものなのです!えっ!?普通の6弦じゃないか!と思うでしょう・・・本に掲載されているものと全く同じギターなのですが、1945年に銘工マルセロ・バルベロが6弦ギターに手直し調整したモデルなのです。マルセロ・バルベロが調整したなんて、これまたすごいじゃありませんか!!

   ←トーレス本と35ページの写真
           ↑このギターが石井の小部屋に登場するとは・・・

早速、調弦して弾いてみましたが、その音色にウットリ・・・
高音も素晴らしいものがあり、どこまでも伸びていくようなしなやかな響きで、ボディ全体、ヘッドの先までビックリするくらい振動しているのが伝わってきました。
こういった古い銘器は優しく弾いてあげるほどボディが鳴るのです。ギターを選ぶ基準に遠達性を求めるお客様がおりますが、遠達性というのは、良い楽器、良い弾き手が融合してはじめて成立すると思います。ギターの元祖、アントニオ・トーレスは良い弾き方で奏でれば大きなホールの後部席でも良く聞こえる事でしょう。

ちなみに、今回、登場したトーレスは売り物ではありません。
まあ、アントニオ・トーレスは市場価格が1千万を超えると言われておりますから、大変な高額ですね。

 

今日は素晴らしい楽器に触れてとても良い思い出が出来ました。










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東京都新宿区新大久保のクロサワ楽器日本総本店は、地上3階・地下1階の各フロアがそれぞれ日本最大クラスの専門店です。各フロアには専門のリペアマンが常駐、リペアブースも完備していますので、楽器の修理・調整に関することもおまかせください。
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